最近の症例を見て見ると、同じ虫歯についても従来からの好発部位(接触点付近、歯頚部付近、咬合面小窩裂溝)ではなく、接触点直下の歯頚部付近即ち、捻れ(ねじれ)の力や撓み(たわみ)の力を歯牙が受けた時に、一番応力が集中する部分に多く見られ、口腔内診査時、肉眼では見え難い場所に発生する様に成って来た事を、日常臨床で痛切に感じる。

 此は、全身の歪み(ゆがみ)が成因と考えられ、それは、

①電子レンジ、携帯電話、パソコン、エアコン、住宅建材、大気汚染などの生活環境、

②加工食品、インスタント食品、乳製品、化学調味料などの食の環境、

③日々の行い、ストレスコントロールなどの心の環境、

が起因するものと考えられる。

 具体的な例を挙げると、歯と歯の接触状態は、デンタルフロスなどで確認をしても正常な範疇にあるのにもかかわらず、良く物が挟まるという経験が有られるかと思います。

 これが、全身の歪みから顎が撓み(たわみ)、撓んだ上顎歯列と下顎歯列が噛み合わさる事で一本一本の歯牙に、前述した捻れや撓みの力が作用し、その結果、物が挟まるということになるわけです。